第1回 アドリブ論 /スケールとコードの関係/

はじめに

この記事は基本的な音楽知識を持ち(おそらく小学、中学で習う程度)

アドリブについて知識ゼロであるという方向けて

ジャズ(ポップスも可)のアドリブの理解のために丁寧に説明したものです。

 

 

そもそもスケールってなんぞ?

みなさんは"スケール"(scale)という言葉からどんなイメージを持たれますか?

 

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”あいつの話すことはいつもスケールがでかいんだよ” とか?

 

僕は工業高校出身なので ”モノサシの目盛りスケールが1目盛りいくつだとか...”

とかそういうイメージを持ちますね😅

 

つまり何らかの大きさ、幅、繰り返しといった意味と持つと言えるでしょう。

 

さて、では音楽の世界ではどうなのかといえば

 

スケール=音階の意味を指します。

 

これは自分流の理解では

繰り返される音程(音の高さ)の間隔

となるのですが、どういうことか説明すると

 

例えば、ピアノの白鍵をドから1オクターブ高いドまで演奏します。

これは、スタートのドから

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長音階(メジャースケール)の枠組み

このように上の馴染みのある音階では

ある基準の音(この場合はド)から 

全音全音ー半音ー全音全音全音ー半音--全音--全音--半音

が繰り返されます。すなわち、音階とはその性質に準じた

固有の音間隔(音が隔たる距離)をもつ

ことになります。

*1全音半音の覚え方について

 

今回の場合、スケール(音階)が”明るい”という性質を持つには

全音全音ー半音ー全音全音全音ー半音

規則性を持った スケールである(音幅をとる)必要があるということです。

 

ポイントとまとめ

スケールは音階である、例えるならば一定の間隔で踊り場が出てくる建物の階段と似ている。

先ほどのスケールで音の間隔を変えればスケールの性質(感じ方)は異なる。

スケールを変えれば人に与える印象も変わる。

逆に言えばどの音を基準にしたスケールも規則的な音間隔にすれば性質は一緒

つまり先ほどの音階は合計12つあると言うこと(スタートする鍵盤が12時種類あるから)

 今回は音階という一般的に

マクロ(巨視的)な視点で扱われるものを

ミクロ(微視的)な視点で説明しました。

スケールには何らかの規則的な音の隔たり(インターヴァル)が存在するのです。

 

和音(コード)について

和音(コード)とは複数の音を同時に弾いた時の音の響きです。

 

コードはざっくり説明すると

明るい印象の和音暗い印象の和音に大別できます。

 

つまり性質としては2種類の和音があるわけです。

これはよく、メジャーのコードマイナーのコード

と言う言葉で説明されます。

 

 スケールに性質があったように、コードにも性質があると言うことがわかります。

 

 スケールとコードの関係性

以上の2つの話を合わせて考えると

 

スケールと和音は同じものを表しているのでは?

または、どこか共通していそう?

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スケールと和音の関係性のイメージ図

という疑問が湧く気がします。

なぜなら、曲は和音で構成されており、曲はあるスケールに基づいて書かれているからです。

 

実は、その通りで

コードとはスケールを別の形で表現したものに過ぎないのです。

 

このようにコードとスケールが結びついたおかげで

”あるコードに対しアドリブを弾く時にどのスケールで演奏したら良いのか

と考えることができます。

 

言い換えれば、コードが示唆するスケールをアドリブで演奏すべし

と言うことです。

 

アドリブする時にその曲の調合(楽譜の最初に出てくるシャープとかフラットの数のこと)から得た情報のみで演奏すると、どうしても不自然なフレーズが出てしまいます。

 

僕のオススメのアドリブの練習方法

理論をある内容まで勉強した上で(学んだ理論をすぐに実践できるレベルで)

プロの演奏のアドリブ集、または耳コピして、よく聞いて真似する。

 

意外と耳コピがオススメな理由

・聞き取れない音楽をアドリブで弾けるわけがない

・ニュアンスは実際に聞かないとわからない

 

理論を勉強するメリット

一見難しく見えるアドリブも理論を知っていると覚えるのに役立つ

そもそもアドリブは全部かっこよく弾く必要はなく緩急が重要

そこで、力を抜く部分にこそスケールの理論を使って楽をする。

他にも耳コピで聞こえない箇所も推定することが可能になったり

他のキーに応用ができ、記憶の節約になるなど、長期的にメリットがある。

 

ReMusic

*1:

全音の間隔は間に鍵盤が1つ存在

半音の場合は間に鍵盤は存在しない(零である)

と考えることをお勧めします。

 

今後、音の隔たりとしてインターヴァル(Iinterval)を見ていくのですが

その時に、音と音の間に幾つの鍵盤があるから、〜であると考えることはかなり便利です。